PyCon JP 2025

Python in Excelをより便利に使える実践プラクティスの紹介
2025-09-26 , Phoenix Hall

Python in ExcelはExcelのセルにPythonのコードを埋め込める機能で、2024年10月に一般提供を開始しました。
Excelをインストールすればすぐ使える機能なので、Pythonの動作環境のセットアップを行わずにデータ解析や機械学習を手軽に試すことができます。
このトークでは、Python in Excelをより便利に使いこなすための、実践プラクティスを紹介します。
トーク中には実際にExcelの画面を表示させたデモも行う予定です。


Python in Excelの概要

まずは、Python in Excelの概要について説明します。
以下について紹介します。

  • Python in Excelはどんな人に役立つ機能か
  • Python in Excelの導入方法
  • Python in Excelの基本的な使い方

Python in Excel実践プラクティスの紹介

実践プラクティスの情報ソースについて紹介

Python in Excelを便利に使いこなすためのプラクティスを紹介しているサイトを紹介します。
本トークの内容は、これらのサイトをベースに作成しています。

元のデータはPython以外を使って加工しない

通常のプログラミングと同様に、Python in Excelにおいても再利用性が高いコードを書くためのテクニックがあります。ここでは、プラクティスを使わなかった場合、使った場合のExcelブックを比較し、プラクティスがどのように役立つのかを説明します。

コードは複数のセルに分割して書く

Python in Excelでは、ある程度長いコードを書く場合、1つのセルにすべての処理を書いてしまうと可読性が落ちてしまいます。そんなときは、コードを複数のセルに分割して書く方法をお勧めします。
複数のセルに分割して書く場合、留意しなければならないのは「セルの実行順序」です。ここでは、Python in Excelが複数セルに書かれたPythonコードをどの順番で実行するかを説明します。

各セルに「文字列リテラルのコメント」を書く

Pythonは「#」より右側の文字列はコメントとして扱われます。Python in Excelでもコメントを書くことができますが、もっとコードを読みやすくするためのテクニックがあります。
ここでは、「文字列リテラルのコメント」の使い方、「文字列リテラルのコメント」が通常のコメントより優れている点について紹介します。

グラフの描画時に日本語フォントを指定する

Python in Excelではseaborn、matplotlibなどを使ってグラフを描画することができますが、デフォルトではグラフ中の日本語が文字化けします。ここでは、グラフに日本語を表示させる方法について紹介します。

その他Tips

その他の細かいTipsについて紹介します。


Why did you choose this topic?:

このトークは、私が執筆者として参加している『Python Monthly Topics( https://gihyo.jp/article/2025/01/monthly-python-2501#gh57Vt8Y7M )』で執筆した『Python in Excel実践プラクティスの紹介( https://gihyo.jp/article/2025/01/monthly-python-2501 )』をベースにしています。
記事執筆のためPython in Excelの調査を進めていくうちに、この機能がPythonユーザーの裾野を広げるのに有用なものであると感じました。
Python in Excelは、Pythonの実行環境を用意しなくてもPythonを動かすことができ、Python初心者でも気軽に試しやすい機能です。
Pythonプログラマーではない人でも、データ解析やグラフの作成などで役立ってくれるでしょう。
このトークによって、Pythonに興味を持って使ってくれる人が増えることを期待しています。

Knowledges and know-how the audience can get from your talk:
  • Python in Excelがどんなことに役立つか
  • Python in Excelを実際に使う上で、より便利に使いこなすためのテクニック
Prior knowledges speakers assume the audience to have:

特になし

Audience experiment:

Novice

Language of presentation:

日本語

Language of presentation material:

日本語

住宅販売営業を経て2000年に社内SEとしてIT業界に従事。2011年まではJava、PHPがメイン言語だったが、新しい言語に挑戦しようと思い、幾つか学ぶ中でPythonに出会う。Pythonの言語仕様の簡潔さとコミュニティ活動の活発さに惹かれ、現在までメイン言語として活用している。

PyCon JP 2012、PyCon APAC 2013、PyCon JP 2014スタッフ。 Shonan.py、GCPUG Shonan、横浜Rust部などのコミュニティでも活動している。