PyCon JP 2026

nikkie

株式会社ユーザベースの機械学習エンジニア。Pythonを書いて最近はLLMと戯れている。
Pythonで作った小さなソフトウェアをいくつか公開している。代表作:https://github.com/ftnext/sphinx-new-tab-link
ブログを技術記事を中心に毎日書いて1200日経過 https://nikkie-ftnext.hatenablog.com/
https://x.com/ftnext
毎月のみんなのPython勉強会スタッフ。PyCon JP 2021座長


Session

08/21
14:15
30min
Pythonチュートリアル、venv を作って pip install と2026年も教え続けますか?
nikkie

「python -m venv .venv してから pip install」Pythonを始める人に、私たちは長らくこの手順を最初に教えてきました。チュートリアルの定番であり、疑う余地のない出発点です。
でも2026年のいま、それは本当にベストな「最初の一歩」でしょうか?

本トークの主張は「仮想環境はもう要らない」ではありません。仮想環境は今も必要です(なので仕組みの理解はもちろん取り上げます)。
問い直したいのは「どう作るか」です。
uvx / pipx run はツールをプロジェクトに入れずに実行し、PEP 723のinline script metadataは単体スクリプトを人力で仮想環境を作らずとも動かします。
また、uv tool install / pipx install で人力で仮想環境を作らずともCLIツールをマシンでグローバルに管理できます。
仮想環境を手で作って activate して install する手順を、ツールに任せられる場面が確実に増えています。

加えて、いま教えるなら触れておきたい論点も扱います。
uvのデメリットと感じているコーディングエージェントとの相性(uvはキャッシュに積極的すぎるためにエージェントからの書き込み権限が時に問題となる)、そして cooldown(新しすぎる版を避ける設定)や安全なインデックスへの切り替えといったサプライチェーン防御の観点です。

「uv は速い」で語られがちですが、速度だけでなく、「環境構築の教え方そのものが変わった」というより根本的なパラダイムシフトとして捉え直します。
簡単さから uv を軸にしつつ、他のツールがこの進化に果たした役割も踏まえ、意図を込めて道具を選ぶ視点を共有します。

ダリア1